2008-08-31

アレックス・ミラーについて

このブログでジェフ千葉のアレックス・ミラー監督に謝罪をした後、雑誌をめくっていたら
今頃”ミラーは優秀。日本に多くのものをもたらしてくれる”という外国人記者(評論家?)
からの寄稿がされていた。

内容を見てみるとリヴァプールのヘッドコーチ時代に提出していたレポート類は有益で、
選手の洞察もよくなされていた、うんぬんといったような事だった。
他にも選手からも尊敬を得ていた、などの賛辞もあったが、今のジェフの雰囲気を
見ていても氏の人間性に問題はないのだろう。

ただ気になるのは、(監督としての実績は80年代)というところで、そこらあたりが劣勢な試合
での融通の無さや不明な交代術につながるのか、といったところか。リヴァプールでも試合に
口出しはできなかったようだし、要するに実際の采配から離れすぎているのだ。

もうひとつ気になったのがリヴァプールへと辞意を伝え24時間を待たずして日本に向かった、
なる箇所。それだけイングランドの名門チームにいるのが嫌だったのか、などのゴシップ
ネタには興味がないのだが、そんな状態でジェフと日本のサッカーをどれだけ理解してやって
来たのか、というところだ。

守備についてはまだしも、攻撃に関しては大きく放り込む傾向だが、精度はトレーニングで
いくらか改善もされようが実際ゴールを奪える迫力となると、日本サッカーの力で出せるは
ずもなく、ただむやみに放り込むだけの雑な攻めとなってしまう。
ジェフの戦力だから、というのもあるだろうが、先日たまたまリヴァプールの試合を見ていると
(Jリーグのタレントが揃ったチームでもこの半分の迫力も出せないな)と感じてしまった。
敵地では負けなければいい、といったガチガチのホーム&アウェー意識とともに、日本サッカー
への認識もままならないままやって来たという状態はやはり心許ない。

移籍の戸田は新たなチーム戦術のために必要な選手だったし、新外国人選手のミシェウも
有効なパーツとなりそうだ。この短期間の中で、これらをよくピックアップできたもので、
チームと選手を把握するミラーの眼力が低いものではないことは証明されている。
けれども監督という立場からながく外れていたブランク、また異なるサッカー文化圏(しかもアジア
という後進地域)への理解不足といった中で、果たしてミラーがどこまで素晴らしい采配を振える
かには、大きな期待は持てない。

最下位から脱したとはいえ、他の下位チームにはまだ大きく水を開けられた状態だ。
直接対決をした頃には(ジェフもひどいがここもひどい)なんて言われた京都サンガも、気づいて
みれば大きく順位を上げているし、すぐ上のジュビロは監督やフロントの交替と重い腰を上げ
意欲を見せ始めた。
一部解説者(粕谷さんとか)が”ミラーは肩書きだけで無能”などと来日の頃に言っていたが、
それは暴論だった事はこれまでを見てわかった。ただよく好まれるフレーズ”○○マジック”なる
強固なチームづくりと采配の冴えまでは期待できない。ジェフの残留のためには、監督だけに頼ら
ない選手とフロントが一丸となった、総力戦が必要だ。

最後に余談だが、ミラーは結果の如何に関わらず来シーズンもジェフに残ってくれるのだろうか。
ベンゲルのように日本でリフレッシュと監督への情熱(試合勘)を取り戻したら、ヨーロッパへ
さようなら・・・となるのだろうか。

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2008-08-30

代表FWの事を考えながら、浦和-東京Vを観る

J1リーグ第23節 浦和レッズ-東京ヴェルディ

バーレーンとのワールドカップ予選を前にした日本代表が、追加招集の選手を発表。
内田、妥当。
水本、今シーズンの様子を見てどうしたことかと心配したが、オリンピックではまずまず
だったのでこれも順当(あの絶対的二枚看板のバックアップにはもちろん役不足だが)。
大黒、ここだけはよくわからなかったので、ちょうど見ようと思っていた浦和レッズ-東京ヴェルディ戦
で気にしながら観る。

悪くないのではないだろうか。
ボールがないところでの動きすべてはテレビ画面では追えないが、やはりゴール前での動き出し
には特別なものがあるようだ。ボールをいったんあずけることもできる。優秀なパサーが多く、
近頃はサイド攻撃に偏ってきた代表には必要な選手だと感じる。
また後ろ方向へのディフェンスだけではなく、相手ゴール前に向かってもルーズボールを追い
プレッシャーをかける、いわば攻撃的なディフエンスをする姿にも好感が持てる。

田中達也がスタートから出れば、おそらくはアジア勢のディフエンスは翻弄されるだろう。
大黒は得点が欲しい終盤(先制されているか、アウェーでも勝利を目指すか)で投入されるのでは
ないか。そう、まんまジーコの時の大黒頼り。

玉田については辛辣な意見も見られる。
けれどもチラ見した今節の名古屋-清水戦などを見れば、やはり期待したくなるのもわかる。
以前見た試合では点取り屋以上にチームのチャンスメークも行っていた。
代表ではどうもうまく力が出せないが、こういう選手は往々にして存在する。監督がどこまで
固執するか、だろう。

巻はパワープレー要員と言われるが、これも所属のジェフ千葉でのプレーを見れば、その使われ方
では十分に機能しないことは明らか。第一代表にはいつだってパワープレーが求められる
過重労働のDF二人がいるではないか。必要もないのにいつも呼ぶのは、岡田が”オレ流サッカー”を
見せつけるための逆説的ベンチ要員に思えてならない。
佐藤寿人は良い選手。代表でどれだけ活躍できるのか。いつもプレー時間が少ないので
不明かつ残念。

とりあえずながい予選中、高原が復調してまた中村俊輔と点を取ってくれるかもしれないし、
ジュニーニョもどこかのタイミングで出てくるのだろう。3試合に1回は欠場かもしれないが、
大久保もいる。今のFW並みの活躍を急にし始める選手も出てくるだろう。
あれこれ言い訳をして長期でチームづくりをできる機会を潰してきた岡田だ。寄せ集めの
代表には、いつだって門戸は開かれている。

それにしても、浦和は代表とだぶる。
能力のある選手を揃えながら、個人頼りでまったく面白みがなく安定感のないサッカー。
先制されると闘莉王を前に残してパワープレー。
エンゲルスは、京都に住んでいる頃に天皇杯優勝の驚きと喜びをもたらしてくれた監督だが、
こんなにできない人だったか?
代表でサイドバックにされ、テレビ局には”MFもできる”などと屈辱的なテロップまで出された
阿部は下がり目のMFで登場。やっぱり阿部はこの位置だと思うのだが。
後半から一挙に変えられたツートップ(控えメンバーから凄いよ浦和)、けれども永井雄一郎
はサイドに押し出され、不満げに突破とクロスを繰り返す。どうも私のお気に入りの選手は、
便利屋に使われてしまう。

試合は東京ヴェルディが良いゲームプランで一点リードしたままロスタイムを迎えたが、
終了間際に阿部のヘッドにより執念でドローに。
願わくばバーレーンが、この日の東京ヴェルディ以上に素晴らしチームでありますように。

浦和について、現状の考察がされているブログ。
もはやACLは、絶望か・・・。

サイドプレイヤーの本質―実戦で生かす「サイド」の戦術 (B・B MOOK 551 スポーツシリーズ NO. 425 Socce)

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2008-08-29

下位の風景

J1リーグ第23節 ジェフ千葉-ジュビロ磐田

浴衣デーなのか、スタンドからは艶やかな女性の浴衣姿が多く映し出される。
先日のアウェーでの柏戦でも、タッチライン沿いからぬる〜いブーイングが聞こえてきたが、
こんな穏やかなリーグの雰囲気は良い。本気で殺伐としたり、不満のはけ口の場にならない事
を祈りつつ。
けれどもプレーは、もう少し面白いものになって欲しい。下位争いだからこんなもの、と言われれば
その通りだが、チラチラ見ていた上位の鹿島の試合もそう楽しめるものではなかった。

(茶野はいるか、村井はいねか〜)などの因縁を思い出すよりも、(少し前は上位争いだったのに・・・)と嘆くよりも、とにかく勝ちを狙っていかねばならない。
それはジュビロも同じ。ホームだし最近勝利もないので、その思いは強かろう。

試合が始まると(やはり降格争いだなあ)といった感じの展開。ジェフは巻が外れレイナウドと
新居がトップ。新居とうまく組めないからか、それとも(代表行くやつはあてにならんから)と
いう今後を考えてか。
そのためか大きなクロスを放り込む攻撃より、パスをつないだりスルーパスを狙う。ところが悲しい
かな、ジェフのレベルではうまくいかず引っかかったりトラップをミスしたりでチャンスにならない。
磐田もそうだが、知名度のある選手で2トップも、際どく外す。やっぱり日本のサッカーは、重要な
ポジションには外国人置いておかないとダメか?

後半は両チーム選手を交代させゴールを狙ったが、かえって雑になり両チーム無得点で試合終了。
ミラー監督の試合終了後のコメントは納得だが、
ホーム&アウェーの考えだけには首を傾げる。来日の頃ほど極端ではないものの、やはり(アウェー
では負けなければOK)という意識は強いか。今日の磐田には勝ち点3を奪っておかないと苦しい気
がするが・・・。

「Jリーグ」のマネジメント―「百年構想」の「制度設計」はいかにして創造されたか

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2008-08-27

早くも窮地

J1リーグ第22節 ジェフ千葉-川崎フロンターレ

(窮地って、ジェフは開幕前からずっと窮地なんだよ!)

と言われそうですが、そんなことは十分承知していますのでお許しを。
やや上昇気流にのったものの、それもながくは続かず早くもボスナーや谷澤、それにミシェウなど
重要な選手が欠け窮地のこの試合をどう乗り切るかが注目。

相変わらず体を張ってよく守ったものの、鄭大世の素晴らしいトラップから一失点。
日本人選手相手だったら大丈夫だったかもしれないが(?)、決めるべきポイントに外国人選手
を配す川崎相手にはダメだった。

とは言っても一失点はしょうがない。
余談だが北京オリンピックでの本田圭佑 のコメントについての(残念)の正体もこれで、
PKからの失点はしょうがないにしても、”(チームとしても)得点を取れなかった”という部分
をもっと考えて欲しかった(あのまま振り切られてもゴールを決められたかもしれず、そうなれば
かえって目立たなかったのかもしれないが、止めようとしたチャレンジはむしろ評価)。
事故のようなゴールもあるし、圧倒された日本代表が間違ってウルグアイから先制点を奪うこと
もあるのだから(笑)、失点をしないよりももっと”得点を取る”を意識して欲しい。

ジェフももちろんそうなのだが、ミシェウがいないと単純に放り込みか裏への一発だけなので
得点への予感はまるで感じられず。同点にでもできれば御の字と考えたが、川崎はうまく試合
を運んで無理はしないため(逆にカウンターで速くて巧い選手が追加点も取れるし)、その可能性
も低くなる。
ジェフの今シーズンの攻め手はこれだけなのだから、質を上げ迫力を持たせないと今回のように
アクセントとなるミシェウがいない状況ではかなり厳しい。
僭越ながら私はジェフのこの攻撃を支持しますので、ぜひ向上させ得点を奪えるようになって欲しい。

(日本代表だと散々、文句を言っているくせに!)

とツッコまれそうな雑な攻撃かもしれないが、代表は選手の質も高いし当面の相手である
アジア勢のレベルもそう高くないのに、上を目指さないから、そう言う。ジェフは選手の質が
おせじにも良くはないし、シーズン途中でこんな切羽詰まった状況の中内容を追うなんて
無理なので、せめて残留に向けての結果だけでも。

CBに新加入の早川、交代出場は若い松本と観ている時は(ずいぶんと余裕があるもんだ)と
イライラしていたが、考えてみればどこかで使わないといけない。レギュラーが抜けている、
ホームで上位チームを迎え討つといった状況では、悪い起用ではないか。

前節で良かったと思えば、また新たなイライラや不安は募る。下位とはこんなもので、
観る方もわきあがるネガティブな感情をモグラ叩きしていかねばならないらしい。
そういえば、日本代表の岡田監督が来ていたが、実は目当ては唯一の希望ジュニーニョか。
ところで、山岸は目立たない選手になったな。

「Jリーグ」のマネジメント―「百年構想」の「制度設計」はいかにして創造されたか

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2008-08-22

ジェフへの期待、高まる

J1リーグ第21節 ジェフ千葉-柏レイソル

連勝中のジェフ千葉はアウェーで柏レイソルと対戦。
序盤こそペースをつかめなかったものの、だんだんとエンジンがかかってきた。

ミラー監督がやってきて精度の低いクロスを放り込むだけの攻撃と思っていたが、ボールの質や
あげるタイミングは改善の余地があるものの、そこまでの過程に変化が見える。
加えて中央からのパスワークやミドルシュートもあるので、なかなか面白い。
選手たちが戦術を理解してしっかりトレーニングをしているという表れだろうが、ミシェウの加入
により中盤での変化やタメが作れるようになったのも要因だろう。
ブラジル人選手を中心にして頼りきるのではなく、その新しいピースを利用して個々の選手が
力を発揮するというやり方には、感心した。
というよりも、その力量を疑っていたミラー監督へ、ごめんなさい。

ディフェンスラインは固く、その前のボランチ二枚のチェックも厳しく大きな破綻は感じさせない
(戸田はちょっと厳しすぎかな、苦笑)。
クロスからパスを効果的につなぐ攻めの方にシフトさせるなど、選手交代により変化もつけられる。
(怪我が原因だったらしいが)出場機会が減っていた新居がゴール後監督のもとへ走っていき
飛び付いた様子などを見ると、雰囲気も良さそうだ。
内容も良かっただけに勝ち星が拾えなかったのは残念だけど、まだながいこれからのリーグ戦
を見据え、ダービーマッチの引き分けで気を引き締められたとプラスに考える事にしよう。

これで最下位からは脱出。けれどもまだマリノス、エスパルスなどとの勝ち点の開きは大きい。
ミシェウはこれからよりチームメイトとの連携を深められるだろうし、冒頭に書いたクロスの質
やタイミングの向上も期待できる。調子が上がってきた巻は、今シーズンの戦術変化により
ポストプレーや(これまで風聞ほどには強くなかった)クロスからのヘディングによる得点など、
また違った力を伸ばすことに成功していくかもしれない。
残留争いのハラハラとともに、残り試合でのジェフのチームや個々の選手の成長や変化を見る
のが、楽しみになってきた。

「Jリーグ」のマネジメント―「百年構想」の「制度設計」はいかにして創造されたか

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2008-08-20

絶望を感じた親善試合

キリンチャレンジカップ2008 日本代表-ウルグアイ代表

つばぜり合いで負けない。トラップはまず前を向く。チャンスになれば連動してスピードを
あげる・・・どうせいつもの親善試合、とタカをくくって見ていたら、ウルグアイがそんな
緩い気分を吹き飛ばすプレーを見せてくれた。そしてそれは、”絶望”を感じさせる、どう
しようもない差を明らかにした。

”世界に印象づけられる日本のサッカーを、考え展開すべき”。
このブログで日本代表を扱う時、多くはこの理念をもとに書いている。
既成の言葉を使うとそのイメージに縛られるだろうから嫌だが、それは
”日本らしいサッカー””世界を驚かす”などとほぼ同じと捉えてもらって
もいい(私は必ずしもそうではないけれど、”世界での勝利”とする人
もいるだろう)。

ただ今宵の札幌での親善試合で、(そんなものは無理だ。そもそも日本はサッカーそのもの
の動きが、選手に浸透していない)と打ちひしがれた。冒頭にあげたのがそのいくつかの例
だが、(だから意識づけをして)では及ばない。

世界基準の国々(あるいはサッカーが文化として定着した国々)は、頭で理解している
のではなく、もはや意識が肉体レベルにまで高められ、そう反応するようになっている。
だからルーズボールになれば、あるいはチャンスになればピッチにいる選手の誰もが
そうしたプレーを自然に行なえる。
激しいプレーをしている最中だ。例え頭でわかっていても、それだけでは
吹き飛んでしまう。テレビゲームやペーパー試験ではないのだ。
プレッシャーがかかる中でボールが来たらバックパス、チャンスでもきれいにボール
回しを続けていく・・・ずっとそんなサッカーをしてきたキャリアのある選手達が、
別のサッカーの動きをしようとしても、もはや体は受け入れないだろう。

こうした局面や流れの中での動きが自然にできてようやく、頻繁に言われる”得点力不足”
となる。
これも(まずシュートを狙う)(落ち着いてゴールに入れる)といった肉体レベルの意識
が必要だ。肉体レベルで反応できないから、これだけ批判されて頭でわかっていても、
シュートも狙わないし得点も決めきれない、を日本人選手は繰り返す。

これは戦術にも関係する。
大もとの動きができていないものだから、日本は戦術に縛られそこからはみ出した意外性が
発揮できない。また監督が変ると右往左往して、(また一から)を繰り返しいっこうに力が
積み上がっていかない。
あまりにも・・・あまりにも世界は、遠い。

北京オリンピックの若い世代でも、これらを高めるのはもはや手遅れだろう。
理想の日本サッカーの姿を見るためには、どんなに早くても今のユース年代の選手が
大人になるまで待たなければならないだろうし、あるいは実際この目で見ることができる
日は来ないのかもしれない。

ただしウルグアイ戦はあくまでも親善試合、本番はワールドカップアジア最終予選。
アジアの国々に対して守りは中盤からの早いチェックとディフェンスラインでの
はね返しで崩れることはないだろうし、得点はセットプレーから楽に決める事だろう。
また代わる代わる選び代えていける日本の選手層は、大きな武器だ。
同じグループのアジアの国々は事前に戦略が立て辛く、また試合中に臨機応変に対応
する柔軟性もないだろう(今宵の前半のように、ピッチに立ってみて左サイドが崩しやすい、
と対応することはアジアの国では厳しいだろう)。
軋轢もあるが、アジアでは通用するそれなりのレベルの選手たちを供給するJリーグの恩恵を、
代表は十分に受けている(もちろん海外でプレーする選手も含めて)。またそう考えると岡田監督
が節操なしに、いろんな選手をとっかえひっかえ召集する意味も見えてくる。

岡田監督の試合後のコメント
「逃げるプレーじゃなくて、前に行くことの大切さが皆分かったと思う」
は世界に挑むための指針ではなく、アジア予選前に油断が払拭でき心構えが
できて良かった、ということだ。

商業主義とFIFAの政治で、弱小アジアの出場枠は4.5もあるのだ。
その中で力を持つ日本が本大会に出場できるのは、止む得ないことだ。
だがもう、”世界に印象づけられる日本のサッカー”なんて夢は、見ない事にしよう。
聡明で誰よりも日本サッカーの身近にいる協会は、それがわかっているからこそ
きっと(本大会に出れればいいんだよ)という姿勢なのだろう。

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2008-08-19

やっぱりパンダ?

ちょっと前の話題ですが、
「中国から新しいパンダがやって来るけどどう思いますか?」
と聞かれ
「いいんじゃないですか。可愛らしいし」
と答えていた人が
「年間一億円ぐらい払うことになりますが」
と聞いた途端
「えっ、そんなんだったらいらないわ」
と豹変してました。

人気の低下が囁かれるサッカー日本代表、パンダもとい小野伸二をウルグアイ戦に
召集しましたが、コアなファンは別として
「いいんじゃないですか。うまいし天才だし、頑張って欲しいです」
と概ね好評のようです。
(コアな連中は何だかんだ言っても見るからOK。問題は一般層だ!)
という狙いは、まずまず成功といったところでしょうか。

小笠原だったら?
「一般への集客効果があんまりないだろ。視聴率も上がんないし」
「それに鹿島のサポーターが(過密日程だ、怪我したらどうしてくれるんだ)
なんてブーたれ出したら余計うっとおしいしな」
フィクションです。

さて小野召集に関して、日本サッカー協会の新会長となった犬飼氏が発言されている
ようです。


「ただ、漫然と試合をやっていてもね。テーマが必要だし、監督にもどんどんマスコミの前で
(小野について)言ってくれと頼んでいる。そこをテーマに見に来てもらいたい」


エッ・・・パンダもといアイドルもとい小野をテーマに見ろと?
就任直後から川淵の傀儡だレッズびいきだという声もありましたが、実際に職務を遂行し始めない
といろいろ言えない、と思い・・・川淵氏より商魂はたくましいかもしれませんね。

再びパンダの話。
「そろそろ日本も協会を中心に”あるべき姿”を模索して、世界に印象づけられる
サッカーを披露していくべきと思うんですが」
「でもうまい選手集めてたらとりあえずワールドカップは出れるんでしょ? 
だったらいいんじゃないですか」

こんなんでも最終予選はグループ二位以内、どんなに悪くても三位は確保できそうなアジアが
恨めしいです。今最も期待を寄せる海外サッカーは、実はバーレーンだったりします。

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2008-08-18

海外でのプレーがもたらしたものは?

北京オリンピックに出場した日本選手では、本田圭祐が多くの批判を受けている。
ただ良くも悪くも話題になる選手は幸せだ。
今回はそれほど”海外組”とくくられる事はなかったが、この年代の候補選手には
本田の他にも水野晃樹、森本貴幸がいた。
トップでの出場からながく離れている水野の落選は致し方なかったが(個人的には
極めて残念だったが)、森本は最終メンバーに滑り込み、先発で試合出場も果たした。
ただし話題になることが極めて少ない印象は受ける。

森本は”和製ロナウド”と呼ばれ東京ヴェルディでJリーグ史上最年少出場を飾った。
プレー面でロナウドめいたものを見せるわけではなかったので、メディアの煽りよりは
冷ややかに期待の若手の一人、といった感じで見ていたのだが、当時今より遥かに
力を入れてみていたジェフ千葉が初ゴールを許したりするものだから、少し注目の
度合いを強めてみたりもした。
その後セリエA・カターニアに移籍。試合出場とゴールも記録して、ポテンシャルを
秘めていることは引き続き感じさせていた。

けれども北京オリンピックのため召集されたU-23の壮行試合、本大会では強烈な
印象を受けることはなかった。
ボールを受けても無難に後ろにはたく、決定機のシュートはミートしない・・・その他
大勢の日本人FWと変らないプレーヤーとなっていた(ワントップでの起用など同情
すべき点もあるが)。

これを見て、永井雄一郎の事を思い出した。
永井雄一郎はしなやかなフェイントと独特のステップのドリブルでJリーグに華麗に
デビューした。その後ブッフバルトに請われドイツのカールスルーエでプレーしたのだが、
ここでポストプレーや長身を生かした競り合いなど本来のプレーと違うものを要求される。
その結果どうなったかを、1999年のワールドユースナイジェリア大会で見る事になる。
永井雄一郎はFWの一角として常時出場を果たしたが、得点は取れずまたプレーにも
積極性がなく迷いが感じられた。
トルシェがわざわざ呼び寄せ二大会連続出場をさせた選手だが、正直(わざわざ
呼ぶ程のFWか・・・)と思ったものだ。
ただ永井のポテンシャルの高さを印象づけてくれたのもこの大会だ。
準決勝のウルグアイ戦、永井はしなやかなステップで相手をかわし、勝ち越しとなる
美しいゴールを決めた。得点の数と活躍の多さではもう一人のFWである高原に軍配
が上がるが、鮮烈な記憶として残るのはこの永井雄一郎のワンプレーである。

この後Jリーグの浦和レッズに復帰した永井は、常時先発出場は難しいものの、サイド
にまわったり大舞台で得点をあげるなど随所に素晴らしいプレーを見せてはいる。
けれども(あのドイツ時代がなければ、もっと個性を生かした選手になったのではないか)
という思いもある。

異文化での生活、言葉の問題、チーム内でのコミュニケーションなどピッチ以外でも
海外でプレーすることにより得るものは多い、とはわかっている。
けれども今回U-23代表チームでの森本のプレーを見ながら、果たして今イタリアに
いることがプラスになっているのだろうか、と疑問は感じた。

僕たち「海外組」がホンネを話した本―フロンティア精神に学ぶ世界で勝つためのサッカー論

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2008-08-15

少数派はむなしく涙するしか

北京オリンピック、サッカーU-23代表批判のひとつとして”オーバーエイジ枠
の未使用”ということが多く言われているようだ。
個人的には(あんなもの、使わなくていいんじゃないの)なのでこの事には
これまであまり触れてこなかったけれど、このブログを読んで(前提を思えば・・・)
と考え込んでしまった。

私がオーバーエイジに執着しないのは、

1、あんなものはオリンピックの商業主義の一環で始まったもの。
2、そもそもオリンピックは世代別大会のひとつといった程度の認識で、
  サッカーの世界大会としてあまり重視しておらず、W杯を目指すA代表
  への育成の大会と考えている。

といった理由からだ。
1は近年のオリンピックサッカーの歴史を紐解けばわかるし(オーバーエイジを巡る私の拙文)、
2については(オリンピックはアマチュアの大会で、ワールドカップと比べる事もできない。メキシコ
の銅メダルの栄光を金科玉条の如くいつまでも掲げる日本は愚か)という教育(?)を施された世代
だけに、オリンピック軽視の思いは余計強い。

ただ”(サッカーがそれ程大事でない)一般層にとってオリンピックは注目される重要な
大会。だから結果を出すよう真剣に取り組まねばならなかったのではないか”という風
に言われると、商業主義だの育成だのマイノリティの考えでいるべきでないのかも
しれない、とも思う。

(日本の上の世代にメッシやロナウジーニョのようなスペシャルな選手がいるか?)
という反論もあるが、わずかでも勝利の可能性を高め結果へのこだわりを見せると
いうことであれば、オーバーエイジでポジションの補強と経験の注入をした方が
良かったのかもしれない。
今回消滅した大久保と遠藤は、前回のアテネでの土壇場での合流や指揮官のまる投げ
スタンスと違い、チームの一員となっていれば高い確率で機能したようにも思える。

けれどもマイノリティの目では、やはり育成のための3枠が使われるのには勿体無い気が
する。(今回は違うが)二大会連続でGKの枠がオーバーエイジで埋められた事と、いつまで
もA代表のゴールを川口と楢崎がかわりばんで守っている姿を見るにつけ、その相関関係を
思わずにはいられない。
またJリーグや選手の今後も考え、クラブ経営やコンデション調整を二の次にまでして召集
されるべきものかという疑問はつきまとう(これはオーバーエイジそのものへの疑問でも
あるが)。

結局日本サッカー協会がオリンピックを”結果を求める大会か、育成の場か?”の指針を
明確に示すべき必要があり、さすればこの馬鹿者もどの見方でオリンピックを捉えていけば
いいか理解できるのだが。
もっとも(4年に一回の大きな商売のチャンスより、2年毎の方が儲かるだろ、馬鹿!
それにオリンピックサッカーの見方の啓蒙なんて面倒なことはできないんだよ!)という
スポンサーと代理店としっかりタッグを組んだ巨大スポーツ営利団体の恫喝が聞こえて
くるようで、その答えは自ずと明らかに思え、少数派はむなしく涙するしかないか・・・。

theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-08-14

結果を出すより、世論操る方がずっと楽

昨日は北京オリンピック三戦全敗。今日は早くもウルグアイ戦に向けたA代表のメンバー発表。
20日に試合という日程を考えればおかしくはないけれど「13日にオリンピックの結果が出るから、
発表は14日ね」と考慮して決められたスケジュールでは、と邪推する。
小野、大黒などツッコミどころ満載だけど、そうはいくかいとばかりにA代表の話題にはここでは
触れまい。

そうこうしているうちに日本サッカー協会(JFA)の小野剛技術委員長がオリンピック代表にコメント。
早いな、おい! いや早いのはいいけれど、またもやツッコミどころ満載のコメントのオンパレード。
というか、タメ息・・・。この人はアトランタオリンピックでのスカウティングなどで力を発揮、広島で
監督としてはまだ未熟だと露呈したものの、その観察眼と分析力には一目置いていたのだが、
最近の言動からただ”ポチ”のひとりに過ぎなかった模様。

この総括めかしのコメントでオリンピックについては幕引き、昨日書いたように世論はワールドカップ
アジア最終予選モードへ誘導されよう。
一部の選手と反町監督には当分風当たりが強かろうが、W杯予選の一喜一憂でそれも忘却
の彼方へ(ところで反町監督、本当に大宮?)。

JFAは”結果を出す(勝つ)ことよりも、世論を操る方がずっと楽”なことに気づいているから、
これは当然の流れ。
メキシコ五輪銅メダル獲得時の(勝つ事でサッカーを盛り上げないと)なんてドロ臭くリスクの
高いことなんかしたくない。フランスW杯の時のように(本大会に出れなければ、Jリーグは
潰れて日本のサッカー人気も終わる)なんて身の凍る思いはご免だ。
アジア予選を勝ち抜く事はもう必要最低条件になってしまっているけれど、本大会で活躍して
下手にハードルを上げる必要なんてまったくない。
(大会後しばらくの批判が鬱陶しいな)なんて思っていたら、前会長(現名誉会長)が見事な
小芝居でそれさえも抑える方法を示してくれた。

バックアップは日本最大の広告代理店、扱うメディアに理念なんてないから情報を垂れ流して
おけば早々に世論は思ったところに顔を向けてくれる。
政治でさえ代理店つけて世論誘導してるのだもの。サッカーファンなんか赤子の手をひねる
より楽。
政治も(あらゆる面で)成果を出すより、世論誘導をした方が選挙は勝てて人気も上がる。
いわんや、一スポーツにしか過ぎないサッカーをや。
先日某大臣が「消費者がやかましいから」と発言し物議を醸したが、そのやかましい存在を
扱う事は、サッカーでゴールを決めて勝つ事よりカンタンに思われているらしい。

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2008-08-14

日本の最終戦、良くやった

北京オリンピック グループB 日本-オランダ

2連敗、勝とうが負けようがグループリーグ敗退が決まっている日本。
ただ決勝トーナメント進出に黄色信号のオランダに、一泡ふかすチャンスは残っている。

日本チームに見たかったのは、気迫。
このチームがまったく準備をせずに本大会にやってきたのは壮行試合と先の二戦で明らか。
メディアがスターに仕立てようと目論んだ一部の選手は、力不足である事をとっくに露呈している。
勝てるとすれば、1-0。それに越したことはないが、それはかなり難しいだろう。0-0か1-1の
引き分けでも御の字。ただ気迫がこの試合を通じて見られれば、結果は伴わずとも拍手を送る。

立ち上がりから日本は、気持ちの入ったプレーを見せてくれた。先の二戦も序盤は悪くなかったが、
今日はそれの遥か上をいく。内田の欠場でどうなることかと思っていたが、それをあまり感じさせ
なかった。
ところでオランダの出来はまったく目を覆うばかり。勝たなければならないというプレッシャーは
あるだろうが、仮にブラジルが同じ状況にあれば難なく日本を一蹴しただろうし、イタリアやドイツ
といった伝統国であれば手堅く勝利を収めるだろう。
ワールドカップをはじめとする大舞台で常に優勝候補に推される国だが、結果を出せない姿を
このオリンピックでも垣間見せてくれた。最初は調子がいいのに崩れる、というオランダの姿は
何度も見てきたが、調子をあげてくるといった憶えはちょっとない。そう考えると苦心の末に
決勝トーナメントに進めたオランダだが、今後の活躍は期待薄だ。

アメリカ、ナイジェリアは蒸し暑い気候や日本の出方を考えてか効率的にON/OFFの切り替え
をおこない得点をあげた。けれども今日はよく日本が集中しまたオランダの焦りもあってか後半が
始まってからも日本はゴールをわらせなかった。しかしながら本田圭佑のファウルによるPKから失点。
先に点を奪われ、勝つという見込みはほとんどなくなった。
その後も日本は攻撃の選手を次々投入。このチームに交代でリズムを変えられる選手がいないのは
以前指摘の通りで、これはベンチもまだ諦めていないという意思表示にしかならないがその意欲は
買える。
オランダは嵩にかかって攻める事なく守りに入り、けれども日本も攻めきれず試合は終了。
敗北と無得点で終わり良い試合でもなかったが、選手たちの気迫は伝わってきた(個々の選手
についてはあれこれ言いたくなかったが、本田圭佑の試合後のコメントは残念)。

すでにオリンピックからの敗退が決まり、テレビは次の南アフリカワールドカップアジア予選との
関連にテーマを切り替えつつあった。実際20日は早くも準備のウルグアイ戦が組まれ、
月が変わればバーレーンとのアウェー戦だ。
メディアは仕方ないが、日本サッカー協会もこの流れでオリンピックの総括は行わずA代表の
話題にのっていく事になるだろう。

南アフリカワールドカップアジア予選、よしんば勝ち進めてとしても、本大会ではかなりの確率で
今回と似たり寄ったりの事態になるはず。だからもう、A代表はアジア予選でさっさと負けて
大会出場を逃して欲しい。
プレーのテンポがいつも同じ、点を取る技術も戦術もパターンもない。相対的には力が上の相手
ばかりなのだから、その状況でどう結果を出せるようにするかが監督やスタッフ、協会を含めての
戦略、総力戦なのだが。
終わったら紙一重とかこれから成長して・・・というのは何度聞いたセリフか。
本当は(気迫が伝わってきたから、良し)なんて事は世界レベルの大会で言いたくはない。
仏の顔はもう、三度以上とっくにしている。

theme : サッカー
genre : スポーツ

2008-08-13

ホント、すんません

普段は報道ステーションを見る時間帯(ドラマの日もあるけど)も、今の時期は
冒頭からスポーツ(オリンピック)なので、どうせならLIVEをと思いなでしこJAPAN
をNHKで観戦。

先制されて(女子もか・・・)と思ってたのも束の間。すぐに同点、勝ち越し、追加点、追加点・・・
で5-1。なでしこスゲー。強い!
そして私はテレビに向かって、「ホント、すんません」。
脳裏には男子サッカーの姿が浮かんでいる。まさか同競技を見てこうなるとは思わなかった。

メダルを獲ってる人に「ホント、サッカー盛り下げてすんません」。
頑張りが伝わってくる人に「サッカー、あんなんですんません」。
(オリンピックはたくさんの競技があるから、サッカーなんて他が始まったらすぐに埋もれちゃうさ)
なんて思ってたら、自分の中では申し訳ない気持ちでいっぱいになった。ホント、すんません・・・。

けどまあ、ふだんは睨むようにテレビを見ながら、そしてこのブログもかた〜い感じで書く箏が
多いけれど、さっきのなでしこJAPANとノルウェーの試合は肩の力を抜いて楽しめた。
女子サッカーはあんまり知らないからゆったり見れたというのもあるけれど、やっぱり快勝は気持ち
いい。ノルウェーは強豪らしいから(ホント、女子の状況はよく知らない)それ相手に土壇場で
爆発できる力は頼もしい。
四点取られた後、ノルウェーの選手がぐったり。終盤はファウルとかではなくちょっと当たっただけ
で気持ちが折れたように立ち上がれなくなっていた。これだよ、世界を驚かすっていうのの実行は
さ・・・。

theme : サッカー
genre : スポーツ

2008-08-12

クラマーとオシム

クラマーが言っている事に、驚きや目新しさはない。
しかしそれは、サッカーに関わるあらゆる場面で何度も見たり聞いたりしてきた事ばかりだ。
以前、あるビジネス講座の先生が「私が現役だったのはもう十年近く前だ。この仕事に携わり
始めたのが三十年前。でもその考え方や理屈は何も変わっていない」と講義前に話していたの
が印象に残る。分野は違えど、この真理は共通する。
実はオシムの言っている事にも、新鮮さはない。
その独自の言い回しや伝える側の無意味な脚色に違う感触を受けるが、ほとんどが
”どこかで聞いた”事があるものばかりだ。

だからクラマーとオシム、その二人を共通した存在として語られる事も多い。
しかしながら相違もある。以下に、その主なものをいくつか列挙する。

1、クラマーは若くして来日し実際にプレーして見せたが、オシムはそうではない。
2、クラマーはブンデスリーガー立ち上げなどの経験があり大きな組織づくりのノウハウを持って
いたが、オシムはそこまでの経験はない。
3、クラマー来日の頃とオシム代表監督就任の頃では、日本サッカーの状況が違う。

他にも選手とフレンドリーに接っしたり悪戯もするクラマーなどの違いもあるが、そのあたりは個性
なので相違があって当然。
1と2に関しては仕方がないこと。せめて四十代のうちにオシムが来日していれば、トルシェをして
「プラティニと並び称される程偉大なプレーヤー」と言わしめるオシムはクラマーと同じように実際に
プレーをして見せた事だろう。

ここで残念、というか情けないのは3だ。
クラマーをドイツから招聘した理由は、当時ドン底、ドマイナー競技に過ぎず存亡の危機さえ囁か
れるような日本サッカーを、何とか盛り上げたい、強くしたい一心から。その思いで関係者は尽力
した。
そしてクラマーが実際に携わるようになれば、長沼-岡野を筆頭に粉骨砕身でサポートし、しかし
時には反論し代表チームを強化していった。そこには私心など微塵も感じられない。

けれども今は違う。日本サッカーはプロ化から急激な成長期(必ずしも実力の成長ではない)
を迎え安定期にある。JFAの関係者は現状維持と保身のみを考え、W杯とオリンピックに出れ
さえすれば良いとし、”自由”だとか”日本らしいサッカー”など耳ざわりの良い言葉で世論を
煙に巻く。だからオシムがピッチ外でのサポートや体制の整備を訴えても、技術委員会を
はじめとする協会は知らんぷりを決め込む。

挙句の果てには病の為とはいえこれ幸いとばかりにさっさと自分たちの扱いやすい監督
にすげ変える。オシムにたびたび要求を突き付けられストレスを溜めていたという小野剛、
予定を覆すメンバー発表などのたび苦虫を噛み潰すような表情をしていたという田嶋幸三、
そして自分の身にいつ危険が及ぶかわからないという川淵三郎 らの安堵感は、いかほど
だったろう。川淵はご丁寧にオシムが再起不能のようであるかのような風聞まで流し、この
監督後退の流れをフォローしてみせた。
 
もうひとつの違いといえばクラマーは特別コーチとして招聘されたが、オシムは実際の代表監督
であったということだ。オシムの最大の手腕は直接の指揮で発揮されると考えているので(アジア
カップをはじめとする代表ゲームだけ見て「オシムは教育者で、采配は期待できない」とする連中
がいるが、ジェフ時代から見ていればそれは全くのデタラメである事がわかるだろう)、この違い
はむしろ歓迎すべきことであったが、もはやそれは望めない。

コーチとは趣を異にするがアドバイザーという立場でまだ日本に関わっているので、クラマーのよう
に日本の発展をフォローしていく事は可能だ。
しかしそれは、実現しないだろう。
アドバイザーというのは形だけ。繰り返すが、安定と思いながら実は衰退期に入ってしまった
砂上の城である日本サッカー界に、もはや金言を受け入れ向上していこうなどという情熱は
微塵もないのだから。

theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-08-11

世界を驚かすための、夏の妄言

「甥っ子のチームが少年サッカーの全国大会に出場することになりました。
ぜひ応援してあげてください。
でも甥っ子は補欠なので、たぶん試合には出ないけどね」

先月こんなメールを旧友からもらった。
まあサッカーの内容にかこつけた近況伺いと暑中見舞いなのだろうが、今でも
こうした連絡を貰えるのは嬉しい。

さすがに少年サッカーまではカバーできないが、これがきっかけで準決勝のダイジェスト
だけチラ見した。
うまい・・・背筋が寒くなるぐらい、今の子供たちってうまい。

先の北京オリンピック日本-アメリカ戦で、アドゥーだったかがトラップで軽く浮かしてゴールを
狙った場面があった。実況は技術を褒めていたが、あんなもの日本の選手でも問題なくでき
るだろう。それよりも咄嗟の発想と判断力、そしてチャレンジ精神にタメ息が出た。

(どうしてこれが日本の選手からは出ない・・・)
そう思っていると、少年チームの選手がこれによく似たプレーでゴールをあげていた。
ゴールまでの距離も状況も違いフリーではあったが、”なんだ、できるじゃないか”と
感動した。

そこで妄言。
A代表のメガネジャージは、この小学生たちから代表選手を選んだ方がいい。
そうすればただのキャッチコピー「世界を驚かせよう!」が現実味を帯びてくる。
というか、監督・岡田、選手・今のJリーガー&海外中堅(以下)選手、そして
統括とサポート・官僚機構のJFAでは、そうでもしないと世界を驚かす事なんか
絶対にできない。

何しろスタメンのほとんどが11〜12歳の選手だ。
入場、そして相手チームと並んだだけで異様な光景は十分に目をひくだろう。
もし1点でも取れば狂喜乱舞、日本はもとより世界でもトピックスとして扱われるだろう(たぶん)。

子どもたちは素直だから、言いたい事も言わず感情も表わさない今の選手と違い負ければ
ピッチで泣きじゃくるだろう。それは中田英寿のように(本気か、演技か?)といった邪推の余地は
なく、見る者の心も揺さぶるはずだ。
また岡田の人まかせサッカーにしても、(もっと指示を明確に出してください!)と素直に要求を
突き付けるかもしれない。その時には岡田の本当の指導力が試される事だろう。どうせなら、
これまで聖域とされてきたJFAにもぜひ素直に要求を叩きつけてもらいたいものだ。

噂によると小学生でも180兪宛紊料手がいるらしい(本当かよ?)。
岡田が長身選手に放り込む、セットプレーで狙うというやり方を貫きたいならば、こうした選手
を使うといい。その時は「戦術がない、信念がないなんて批判を続けてすいませんでした」
と素直に謝ることにしよう。

これであれば、アジア予選で早々に負けても世界を十分に驚かすことはできる。
若年(というか子ども)世代の日本はかなりうまいはずだから、ボールを持てばそれなりの形を
つくることもでき、そのプレーのひとつひとつが驚きになるだろう。
(僕も代表に入る!)と他の子どもたちが明確にイメージすることで、十年も経てば黄金世代を
遥かに超える逸材が全国から雨後竹の子のように現れてくるかもしれず、それこそ「サッカー版
10年(後)安心プラン」が出来上がる。
まあ心配と言えば、加減を知らぬアジア勢が次々子どもたちを壊していくことぐらいかな・・・。

theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-08-10

仕事とは点を取るまで

北京オリンピック グループB 日本-ナイジェリア

日本が2連敗でグループリーグ敗退。普段サッカーをきちんと見ている人には、驚く
結果ではないだろう。

”絶対に負けられない戦い”と中継のテレビ朝日は繰り返す。
使われ始めた頃はナイスなコピーだったものの、ところ構わず繰り返すものだから
エド・はるみのギャグよろしく、今ではうっとおしいだけ。本当に負けられない今日の
ような試合でも、もはや緊迫感を伝えられない。そういえばセルジオ越後は何故
最近解説から外れているのだろう。スタジオの電波芸者松木は終わっている存在
なのでいいとして、現地解説の堀池もまだ不慣れなためか内容が全方方位すぎて
よくわからなかった。

さて今日の試合だが、ナイジェリアが美しいつなぎから先制、豪快なシュートで追加点
を奪った。「完全にアウェーの雰囲気」と思い込みもしくは別の(政治的)意図があるとしか
思えない情報をたれ流す連中がいるが、その真偽は別として第三者が見ていてどちらが
声援を送りたくなるチームかは今回は一目瞭然。

日本も1点を返したが、これはナイジェリアが完全に油断してしまったため。慌てて守備固め、
時間稼ぎを始めた姿も、あまりスマートではなかった。他にも決めるべきところをきちんと決め
きれないなど、つけ入るスキは十分にあったナイジェリア代表。それだけに、日本がしっかり
と準備をしていれば違った結果も手に入れることができたかもしれない。

日本チームは壮行試合などで”サイド攻撃がいい。形ができてきた”など高評価が目立ち始めてい
たが、結局は点に結びついてはいない。アルゼンチン戦などでも内田が何回か見せ場は作ったが、
点は取っていないのだ。
サッカーはチャンスの回数や芸術点を評価するスポーツでもないし、観客を沸かせてナンボという
エンターテイメントでもない。得点になってもいないのに、”形ができてきた”など評価するのは
甘やかしてしまうだけだ。

(それはFWや飛び込む選手の個人能力だ)という反論もあるだろうが、個人能力が低い事など
サッカーに携わる者なら百も承知のはず。”このチームで点を取る形はコレ。だから選手の飛び込み、
そしてボールを受ける、打つ”という意識づけと動作をこのチームのトレーニングでオートマティズム
の域まで高めておかねばならない。もちろんサイドの選手も、単にかわしてクロスを上げて・・・
ではなくそれに合ったボールを供給できるようトレーニングをしておかないとならない。
日本の代表チームの監督は、メンバー編成をしてコンセプトを伝えモチベーションを上げるだけ
でなく、トレーナーとしての役割もまだ担わないといけないのだ(そして協会はそのための
強化日程や試合をサポートする必要がある。本当に結果が欲しいのならば)。

(そんな創造性のない)と言われるかもしれないが、世界では明らかに力が落ちるのだ。
”コレで取れなければ仕方がない”ぐらいの思いきりで練習を繰り返し、自分たちのものにする
必要がある。そこで勝利する、勝てないまでも点を取ることで自信を得てから時間をかけ
創造性を養っていかないと、毎度毎度同じ結果と議論の繰り返しになる(その自信は次、
そのまた次の世代で花開くことになるかもしれない)。
個人能力で勝てたりそれなりの試合をやってのける親善試合やアジアでの戦いにあぐらを
かいているだけで、日本は全く進歩していない(むしろ相対的には退歩している)。

さて、これで日本は”北京オリンピック、予選リーグ敗退”という結果だけが残る。3戦目の
オランダ戦の結果をどうこういう人もいるが、トーナメントならともかくリーグ最終戦でもしかしたら
計算したり気を抜いたチームに例え勝つことがあっても、そんなものでは評価できない(もっとも
今の星勘定でオランダがそこまで気を抜くとは思えないが)。
今回の無惨な結果を、新体制になったJFAやその技術委員会はどう評価するだろうか。

theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-08-10

スコアどうり

J1リーグ第20節 ジェフ千葉-鹿島アントラーズ

最下位のジェフ千葉が首位鹿島に3-1で快勝。
ジェフのスタメンには早くも新外国人のミシェウが登場、最下位脱出スクランブル体制。
戦術や戦略が今一つ、また謎の苔口偏愛等から選手選考眼も怪しいミラー。
数多の候補者から選んだということで、この助っ人外国人選手の実力は如何なものか?

中盤から虎視眈眈とスルーパスを狙う選手。
合流間もなく、他の選手の動きだしもそう多くはなかったので評価はこれから。
ただいつまでたってもフィットしない選手もいるので、そうならないよう祈るのみ。
と、いつまでたってもフィットしない鹿島のダニーロを見ていたら、後半早々に退場。
先制、また数的にも有利となりジェフのリーグ戦連勝が現実味を帯びてくる。

鹿島は大黒柱小笠原の不在が大きいのか、攻守にチグハグ。内田がいないのも痛い。
ここまでは想定の範囲内だったはずだが、得点源のマルキーニョスの欠場は急だった様子。
今シーズンのジェフの勝利は薄氷を踏むようなものばかりだったが、今宵はそれ程危ない場面
もなく、まさにスコアどうりの結果となった。

それにしても、シーズンの序盤戦まったく頼りなかったジェフの面々がなかなかたくましくなって
きて、それぞれが個性も発揮するようなってきた。もしかしたら降格も免れる事ができるのでは?
そんな期待も抱かせてくれる。
一方鹿島は不安がいっぱい。今日唯一の得点を上げ勝利への執念をむき出しにしていたのは
ベテラン本山だし、やはり小笠原は欠かす事ができない存在であることを痛感させられる結果
となった。
今日出ていたのは若い選手たちとはいえ、そのタレント性も考えれば彼らが既にチームを
引っ張ってなければおかしい。興梠などが時折うまいプレーを見せてくれるが、ただそれだけ
で得点にも結びつかなかったし勝利を目指す気迫も感じられなかった。この鹿島の選手たちの
停滞は、一クラブだけでなく日本の損失でもあるので、少しばかり心配。

theme : Jリーグ
genre : スポーツ

2008-08-07

課題の一本調子

北京オリンピック グループB 日本-アメリカ

同じアジア圏、蒸し暑さへの慣れという環境面では日本が有利か。アメリカは慎重に、
ボールを持ってもパワフルでスピーディーな攻めを見せる事もなく、単純に大きく蹴り込む
などの立ち上がりで、体力の消耗を抑えた。

さすがに壮行試合ほどではなかったが、日本は内田のサイド攻撃で前半幾度か好機を得た。
終始アメリカも手をこまねいてるはずがなく、ここで決められなかったのはやはり痛い。
それ以上に残念だったのが前半21分のコーナーキック。
狭いスペースをくぐり抜けてゴール前に流し込んだボールだけに、決めるのは決して簡単
ではなかったが、やはり痛恨。
もちろん強豪国、クラブでも見る光景だが、日本がこうしたシュートを決め切れない場面は
かなり多いような気がする。それとも自国だから、外した時の印象の方が強く残っている
だけなのだろうか。

後半の立ち上がり、アメリカがこの試合唯一ギアを入れる。
そこで待望の得点。ハーフタイムで少しリフレッシュして、試合開始直後が勝負所と見据えて
チームが動いた場面だった。
その後のアメリカは少し攻撃に色気を見せもしたが、容易には追加点は奪えないと感じると
すぐさまペースダウン。試合が進むにつれノラリクラリとした戦い方を一層徹底させていった。

一方の日本は終始同じペース。もちろん攻め込む時間、攻め込まれる時間はあるがとにかく
攻撃が一本調子、守りから攻めへのペースもメリハりがない。もっともこれは、このチームだけ
の課題ではなく日本代表というチームのいつもの課題だ。
けれどもこのチームが特に弱いのは、交代などでリズムを変えられる選手がいない事。
実際の交代では、パーツを取り換えるかポジション毎の人数配置を変えるだけで、展開その
ものが何も変えられないことはかなり痛い。
中盤に違う感覚を持つ選手は入っていないし、別の攻め方に変えるためのFWもいない。

けれども(だからOAを・・・)と言うべきではないだろう。この世代にだって、そうしたポテンシャルを
持つ選手はいたはずだからだ。所属クラブでの調子や怪我の後などの問題もあるだろうが、ながい
予選と幾度もの合宿を通し、一貫した体制でつくられてきたチームだ。
その時だけの刹那的な判断で本大会に挑むのではなく、ある程度ギャンブルの要素を含めての
選考をしておいても良かったのではないだろうか。
幸運な事に、今回は”メダル獲得”など盲目的な期待がそれ程多くはなく、チャレンジするには良い
状況だったと思えるのだが。

theme : サッカー
genre : スポーツ

tag : 北京オリンピック 日本-アメリカ

2008-08-04

竹やりの足の天才たちで、印象点アップ

『週刊少年ジャンプ』に突然キャプテン翼の読み切りが掲載。
ある意味サッカーを極端にスターシステムに寄らせた作品、(今さらキャプテン翼か・・・)
と斜に構えながら見たら、まずまず楽しめた。ちょっぴり懐かしかったし。

さすがにジャンプを読むのも気恥ずかしいけれど、次期総理大臣候補で国民人気も上々
という政治屋さんも読んでいるというしまあいいか。しかし本当にそんなに人気がある
人なんかなあ。(何かいい人そうだから好き)、インタビューでこんな事を言っている
連中が一方では後期高齢者反対、格差社会は良くないなんてやっているんだから、
面白いものだ。

特に影響のないマンガ、何も期待していない政治はいいとして(本当は良くないけど)
小野伸二を(日本代表に)招集か”には激怒。
ボーフムでどんだけ出てんのか? 調べてみるとほとんど途中交代出場。
このあいだのマリノスとの試合でよほどいい動きだったのかと記事を見ると、それ程
でもなかったよう(いつもの”随所に光るプレー”という誉め言葉)。

反町の北京オリンピック代表もそつなく大敗しない平均点のチームだけど、岡田のA代表も同じ。
ただ小癪に、天才とか言われるうまい目の選手を入れるから、同じ平均点でも印象点は上がる。
何本かいいパスが出ると(あと一歩だった)となるのが世論だから。

このあたりはやっぱり反町、岡田、小野剛ら技術委員をはじめとする協会スタッフが保身を
考えているからか。
先日海老沢某とかいう直木賞作家の文句を散々書いたので他のスポーツの事を言いにく
けれど、野球の北京オリンピックメンバー選考で若い選手を選んだりするのは監督、コーチ
が今後のために(オレが抜擢したんだぞ)と恩をうっておきたいからだそうな。あくまでも
ゴシップ誌のネタなので鵜呑みにはできないけれど。
そういえば岡田はこの若手抜擢、得意だね。今回もだけど、フランスW杯の時も小野とか市川
なんて呼んでたし、中村俊輔に至っては合宿に呼ばれた経歴だけで(恩がある)とマスコミ
にその関係を持ち上げられるのだから。今回内田や長友は言うに及ばず、柏木や金崎を合宿
に呼んだことで後十年は岡田は日本で食っていけるでしょう。

当時散々と批判したものだけど、トルシェやジーコの時は振れ幅が大きく心臓に良くなかったが、
いい時はとんでもない試合を見せてくれることもあった。この辺りは(別に仕事場は日本だけじゃ
ないから)という気持ちがあったからか。
日本の代表チームはまた天才とか言う、か弱き個人に頼って見た目をとりつくろうスポーツ商材
になった。
それはまるで、個人も組織も進化し続ける列強に”世界を驚かすぞ!”と勇ましい叫び声を
上げながら、竹やりの足を頼りにつっこんでいく姿にも見える・・・。


theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-08-03

JOMO CUP 2008の余韻

JOMO CUP 2008、試合については昨日書いたようイタイ結末となりましたが、いくつかの
ブログなどを見ると非難轟々のようです。

内容はというと
”なぜ韓国(Kリーグ選抜)との試合なのかわからない”
”ファン投票がない”
”自分の応援するチームから選手が選ばれていないので関係ない”
”完敗でふがいない”
など様々です。
後半負けているにも関わらず選手交代をさせたことで、オリヴェイラの采配批判もありました。
こんな試合で批判されて、名将もとんだ貧乏クジです。
一応オールスターでわざわざ呼ばれていっているのだから出るのは当たり前、そういう意味では
唯一交代がなかったGKの都築も貧乏クジでした。

批判の多くはJリーグ選抜-Kリーグ選抜となった理由、すなわち大会のコンセプトがわからない
といったことに帰結すると思います。
テレビでは散々と日韓対決、真剣勝負を煽りながらピッチでは別の光景が繰り広げられるものです
から、見ている方もまったく訳がわかりません。JリーグやJFAも「日本は弱い、代表も同じ」とか
の発言をするものだから、混迷の度合はますます深まります。

観客を集めてのスポーツの興行は”真剣勝負+見せ物”なのですから、繰り返しになりますが大会
のコンセプトを明確にしないとなりません。
今回安易に(日韓対決で煽ったら客が入るかな)なんて感じでやったのだと思いますが、W杯予選
などならいざ知らず一夜限りのスポンサー賞だけの戦いに興味が沸くはずもありません。中継前
に堀池が「日本は韓国に世界への道を阻まれていましたからね」などと言っていましたが、いつの
時代の話だと思わずツッコミを入れてしまいました。それだったら自分たち阻まれてた
80年代-90年代の選手でリベンジマッチでもしとけ、と思いながら。

隣国のプロリーグ同士の交流だったら「今回の試合は交流だから、お互いプロ同士の技術を
見せ合うエンタメに徹する試合をしよう」などの取り決めが必要です。
そうしないと一方は真剣だったから、とかかえって後味の悪い雰囲気が残りますし、中途半端
な潰し合いでは試合の見せ場が少なくなります。
(やっぱり日本はプレッシャーがかからないとうまいなあ)とか、(韓国の選手は強いなあ)など
両国の特徴が満喫できる交流イベントと考えると、気軽に楽しめます。

もっともそんな肩の力を抜いたイベントの相手として韓国が適切かと言うと、そうでもないでしょう。
だとすれば例えばヨーロッパの有名チームを招待してJリーグ選抜と対戦とすれば、向うは試合の
意味を理解してきっかりとそれに合ったゲームをしてくれるでしょう。招待チームによれば、集客も
大いに期待できます。
もっと手軽にやろうと思えばJリーグの外国人選抜と日本人選抜で試合をする、というのも考えられ
ますが、ひと昔前と違って今の外国人でチームを作ってもそうワクワク感は感じられません(もっとも
日本人選手もそうですが)。

どうしても真剣勝負で興味をひきたいとすればそれにエンタメ要素のスパイスを加えることが
必要です。
テレ朝がバックアップしてるのですから、セルジオ越後セレクトのJリーグ選抜、松木監督
のもとKリーグ選抜と試合をするといった形も可能です。辛口評論家がどんな選手を選ぶ
のか、そしてすっかり電波芸者と化した元Jリーグ優勝監督がどんな指揮をとるのか。
もしこれで大したゲームができなければ、翌日はセルジオ批判のオンパレード、またセルジオ
はセルジオで「あれは松木の采配が悪かったね」などと言えば別の意味でのドロ沼を見る事
ができます。

普段このブログで「寝言は寝て言え!」とかやっているので、あんまり現実味がない話は
しませんでした(例えばヨーロッパ選抜とJリーグ選抜で試合をさせる、だとか)が、どっち
つかずのコンセプトで、またファンやサポーターの意見を無視した大会を開くなら、
空想やポピュリズムを遙かに超える面白いものを見せて欲しいものです。

theme : Jリーグ
genre : スポーツ

2008-08-02

真剣勝負とかの、イタイ結末

真剣勝負、この方が楽です。
面白い試合をすることもできず、うまいなあという感嘆も与えることができないんだったら、
(勝つために真剣勝負で頑張っています)こうした方がよほど見る者の興味をひきます。
でもそれで結果がでなかったら、イタイです。
今宵のJOMO CUP 2008、Jリーグ選抜-Kリーグ選抜の一戦はまさにそのイタイ結末と
なりました。

もちろん、テレビで煽っているほど真剣にはやっていません。
一晩だけのタイトルのために怪我も顧みず死力を尽くして戦うなんて馬鹿な真似はしません。
それでも日本の選手たちは華やかな面白い試合を演出するのではなく、勝利のためにプレー
をしていました。
代表戦だったらパスを廻しまくってチャンスを潰すのに、この試合では序盤からミドルを連発。
日本の選手たちは練習をきっちりとこなさないと、顔を合わせてすぐに共通のイメージができて
美しく効果的なパス回しができる、なんて能力は持ち合わせていません。
またヨンセン、チョンテセ(後半途中からは巻)という高さのある選手が前線にいても、それをどう
使えば点が入るかということをピッチの選手だけでは考えることもできず有機的な攻撃の形も
つくれません。
こんな一日二日の寄せ集めチームだと、そうしたJリーグの個人能力が一目瞭然です。

一方Kリーグ選抜は、少なくとも日本よりは攻撃に対してのアイデアがありました。
サイドをえぐったりポストプレーで落としたりと幅のある攻撃を仕掛けてきます。もちろん向こうも
完全な真剣モードではないので、フィニッシュの精度を欠いてくれ助かりましたが、あと2点ぐらい
取られていてもおかしくはありませんでした。
外国人選手の差、といわれるかもしれませんが、そこも含めて両国のリーグ戦の差です。
ACLで昨年まで日本チームが予選グループさえ突破できなかったことと併せて考えてみても、
(日本のJリーグがアジアをリードする)なんてちゃんちゃら可笑しくて笑ってしまいます。
経済が崩壊し、ASEANや韓国、中国に大きく後れを取っていても気づかない無能ぶりはサッカー
でも同じです。
代表チームとこの試合をあまり結びつけたくはないですが、ワールドカップの最終予選
はサテライトの方のグループに入って良かったでしょう。韓国とその他列強が揃う方の
グループだったら、サプライズ召集とか円陣ジャンプで遊んでいる暇はなかったでしょうから。

最後にJリーグ選抜に関する人選ですが、何かまたテレビ解説は(ほとんど代表選手ばかりだ!)
と持ち上げていましたが、リーグの選抜チームなのですからそうした価値感ではなく選んで欲しい
ものです。
中澤なんかもう疲労困憊で、交代していく姿など見たら痛々しかったです。これからのマリノス
の試合、また代表戦にも影響が及ばないよう休める時にきっちり休まないと、本当の真剣勝負
の場で代えのきかない選手なだけに心配です。
例えばCBにはボスナーを入れるとか(例えばなので最下位のクセに、とかのツッコミはなしで
お好きな選手をイメージください)ベテラン、若手、外国人に関わらず面白い人選をしてもらいたい
ものです。

theme : Jリーグ
genre : スポーツ

tag : オールスター戦2008 J-ALLSTARS-K-ALLSTARS

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