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2008-11-27

モラル・ハザード

磐田に負けるな」犬飼会長がガンバにゲキ(スポニチ)

昔、とある地方のサッカー協会で県内の強豪高校の監督が集められ
「なぜあんなチームを全国に行かせた。 県の恥だ!」
と役員に恫喝されたそうです。

”十人で守って1人で攻める”という徹底した守備のチームが、セットプレー
と鬼のようなPK戦で全国大会出場を決めた直後の事です。
あんなチームが出て恥ずかしい、とこちらも思っていたのですが、
協会の役員までがそんな発言をしてもいいものか、と思ったものです。

時は流れ、21世紀です。
地方のサッカー協会はどうなったか知りませんが、少なくとも日本サッカー協会
は凄まじい巨大組織になりました。
会長職は、自分の思った事を平然と、しかも公の場で口にしても良いようです。
特定のチームや選手を支持したり、状況に応じて肩入れするのは日常茶飯事
となりました。
昔、地方の高校サッカー協会の対応に疑問を感じていた自分を、(無邪気
だったな~)と懐かしむ今日この頃です。

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theme : Jリーグ
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2008-11-26

責任は、誰にある?

ここ数年の間に考えを改めようと思った事。
”責任を明確にする”。
もちろん、サッカーの話だ(一部実生活にも応用するが)。

2002年ワールドカップの討論番組の際、以下のような話が出ていた。

「ドイツはね、負けたり点を取られた責任を徹底的に追及するんです。
MFだ、DFだって後ろ後ろに来て、結局キーパーだ、ってなる。
だから、カーンみたいな変な性格の奴がドイツのキーパーに出てくる」


この頃だったと思うが、ジェフ千葉で指揮を執っていたオシムがミスをした
中西をすぐさま交代させた事があった。
「彼のようなベテランが、あんなミスをしてはいけない」

他にもオシムが徹底的に個人のミスを追及する姿勢は、果たして委縮したり
思い悩む日本人に合うのだろうか、とも思いながら見ていた。

考えてみれば外国人指導者の多くが、似たような指導をしているとも言う。
「お前だけのせいずやないさ、ドンマイ」
ではなく、
「お前の責任だ!」
と一喝され、下手をすればポジションまで失う。
個人への責任追及は、やはり必要なのだろう。

ジェフ千葉が、マリノス戦の完敗により降格へかなり危うい状態になってきた。
この惨状は、主力が大幅に出て行った事も知らされずに就任したクゼ、あるいは
早くも危機的な状況の中やってきたミラーのせいか?
それとも、実際に闘っている選手たちだろうか?

こうした状況になったのは2006年7月の出来事に起因する。
皮肉にも、日本でも代表チームよりクラブチームのアジア(そして世界)での戦いぶりが
徐々に注目されるようになってきた。
日本版ビッククラブの浦和レッズ、ガンバ大阪が見事に続けてアジアを制したが、
規模や人材では中堅以下のクラスと言っていいジェフはどんな戦いを見せただろうか、
というのは夢に終わった。

あの出来事の主役たち------淀川前ジェフユナイテッド市原・千葉社長、あるいは
川淵前日本サッカー協会会長(現名誉会長)。
自前の企業防衛を怠った、いやむしろ進んでそれに与した淀川前社長に、ジェフの
ファンという立場に立てば最大の責任があるだろうか。

よしんば降格を逃れたとしても、シーズンを通して下位争いしかできなかったというのは
事実だ。
企業というのは、問題があってもその時の担当者の責任となり、対応に奔走する事になる。
ジェフも来シーズンをJ2で戦うことになれば、あるいは下からチームを立て直すという
いずれにしても難しい作業が待っている。企業の仕組み、仕方がないさ、で良いのだろうか。

また、現在(シャムスカだ、西野だ)と上の組織のためなら引き抜きが容認される風潮
を感じる。この要因をつくった当事者たちの責任は、うやむやなままで良いのだろうか。

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theme : サッカー
genre : スポーツ

2008-11-25

冷静と情熱のあいだ・・・なんて言ってる場合でなく

J1リーグ第32節 ジェフ千葉-横浜Fマリノス

何とか前節の大分戦の録画を見る。
結果は風の噂で知っていたものの、思ってたよりも全然良い内容。
執念VS執念、といった感じで点が取れなかっただけ。
そう考えると、横浜Fマリノス戦は期待が持てたものの・・・後半の立ち上がりに、怒涛の
ゴールラッシュが・・・完敗。

ミシェウはやはり前節ケガあり、か。
おかげで前半は同じリズムのスピーディーサッカー。単純に見ていれば攻守の切り替えが
早く迫力あるも、緩急の変化が乏しく勝つ展開としては不安。
終盤はブラジルコンビでゴールを狙った感も。好きとか嫌いとか言ってる場合でなく。
また得失点差なんて考えている余裕もなく(もちろん、見ているこっちが)。


アレックス・ミラー監督は試合後、かなり冷静に分析していた。

パスでの組み立ての必要性、上位チーム相手に連勝を繰り広げた事についてのコメントは秀逸。
やはり分析家なのか、それとも監督としての感性を完全に思い出していないのか。
崖っぷちからとりあえず結果だけを出すという役割には、不向きだった感。

けれどもまだ、終わった訳ではない。
自動降格圏から抜け出せば、可能性は残る。
つばぜり合いの相手だけに予断を許さないが、今シーズンは優勝争いよりもこちらに集中
して見る。

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Jリーグ 2009年カレンダー

theme : Jリーグ
genre : スポーツ

2008-11-21

武器は飛び出し、思うは本大会

「いやー愉快愉快。あんたの渋い顔が、浮かんできそうやわ。こんな絶賛する時は、たいがい
憂鬱な時やしね。ちゃぶ台でもひっくり返しましたか? ”協会ナイスアシスト!”って、どんだけ
なんですか」

前回のエントリーを読んでくれた友人からの電話。二点目が入った瞬間、もうテレビを消そうかと
思った。三点目の時には、壁を叩いた。ブルーノ・メツの表情が映るたびに、自分の暗い顔と
だぶった。
さすがにドーハの悲劇からの付き合いともなれば、実に私を理解してくれている。

ただ、選手への称賛は本物。コンディション面や移動といった負の要因を、微塵も感じさせなかった。
また、合流間もない選手を中心に違和感なく連動できていたのは、その能力の高さへの大きな驚き。
唯一の不安は初出場となる寺田だったが、心配はなかった。フッキクラスのブラジル人が帰化して
いるならともかく、セバスチャン、しかもカタールは単純な縦パス狙い。Jリーグでふだんやっている
プレーをすれば、跳ね返せた。

=======================================================

もの凄く大ざっぱな言葉を使えば、オシムのサッカーはトルシェとジーコの中間。岡田のサッカー
を雑な区分けで言葉にしても、そうなる。
攻撃では追い越しを交えた連動、個々人のアイデアとスキル。判断力も望まれている。敏捷性と
動きの量を生かす方向性も似ている。

考えたのは、なぜオシムは中盤の選手に飛び出しを望み、岡田はFWの選手をやや下げて
(1.5列目)の飛び出しを狙うのか。
日本の中盤は巧いため、これまでパス回しに酔う状態がよく見られた。翻って、FWは前線の
厳しいプレッシャーに耐えきれず勝負ができない。大久保は所属チームでも1.5列目で生かされる
事が多々ある。田中達也、佐藤寿人は前線で勝負できる稀有なFWだが、二列目にいけばより
スペースを生かすことができる。松井も、京都時代に見られるよう純粋な中盤の選手ではない。
玉田は昨日の試合でもよく下がって守備もしていたが、名古屋ではチャンスメイクまでしている。

「あんた、俊輔をトップみたいに書いてますけど、何でですの?」

それは、以前書いたように4-2-4が世界で戦うベースの布陣と考えているため(サイドの上がりや
パスワークで崩しと数的優位に立ち、前線へ飛び出していく選手で得点を狙う。岡田体制では
ポジションはやや固定、ディフエンス時はゾーンにしっかり戻ると決めごとを重視。実際の前線は
流動的で、あまり数字の並びに意味はないが)。
俊輔はチャンスメイクと変化をつけるFW、といった感じ。各自の流動性が弱まった今、個人で
アクセントをつけられる存在は不可欠。おまけに、守備にも戻り精神面でも頼もしい。
オシムは飛び出しての得点まで望んだようだが、現在のコンディションではキツイだろう。

そう考えると、オシムが中盤の選手に飛び出しを求めた事よりも、岡田がFWを下げて起用する
やり方が日本人には合っているのか。やはり、日本人監督の方が適任か。それとも、オシムは
エレガントさもまた、望んだのか。

気になる事が、ひとつ。オシムはトップに体の強い巻(矢野)と得点の感性に優れる高原を考えた。
カタールのような力が落ちる相手にはともかく、上のレベルであればこう配置しないと飛び出すにも
スペースができないからか。
ジェフ時代、チームづくりの過程で得点力のあるチェ・ヨンスは放出され、前線で起点をつくる
マリオ・ハースを呼んだ。得点力が武器の高原の重用と、合致しない。これは、選手の資質を活かす
ための差か。

中盤の守備バランスにも、不安はある。遠藤、長谷部の組み合わせは強気。鈴木啓太は攻撃、
技術面での物足りなさはあっても、身を粉にしてよく働く。より守備的な選手がいなくても、格上の
相手を凌げるのか。
キーとなる二枚の中盤。シリア戦の後(中村憲剛、阿部、あるいは長谷部)と書いたが、遠藤は
あげなかった。バランサーとしては抜群。運動量と、守備力に疑問あり。ジーコ時代、遠藤の株が
上昇するも守備力の脆さが見え外れていった。また、オシムは絶えず名指しで運動量を要求する。
これらが揃えば、抜群の存在。

言葉がストレートに伝わる、といった面ではやはり日本人監督の方が有利か。選手たちが短期間
に合わせる事ができるのも、そうした影響があるかもしれない。気になるのはトレーニングの
引き出しと協会やメディアを向こうに回しての立ち振舞い。そして、世界を肌で知る実戦経験。
カタールのように終始圧倒できる相手ならともかく、互角かそれ以上の相手にはどうか。トルシェは、
「日本人指導者には、自らの経験が足りず戦術的規律を選手に教えられない」
とする。
前述のオシムの方法論との相違も合わせて、そのあたりがオーストラリア戦ではっきりすると
良いが。

中村俊輔は、守備にチャンスメイクに奮闘。ふわりとしたボールと、インタビュアーの的を射ない
質問への苛立ちは怪我のためか。だとしたら、岡田監督を唯一批判するとしたら交代をさせな
かった点。
選手を消耗品として使ってはいけない。

関連すると、香川をこの代表に招集すべきだったか。
彼がいてもU-19代表はアジアで敗退だったかもしれない。けれども、勝つ可能性を高め、あるいは
自らも悔しさの当事者になることで、得る物は大きかったと思える。ロンドン五輪も、岡田監督が
大きく関与すると聞く。一元化するのであれば、偏らないようバランスを考える事も大切。
犬飼会長の傍若無人ぶりが甚だしい。これは身近で物言う人間の不在によるもの。お友達体制に
見える技術委員と目立たぬコーチ陣は、物言う存在足り得ているか。

「ところで、あんたの書き方やとなかなか真意が伝わりませんで。俊輔のインタビューに
真正面から取り組まんと。誤解されて、また落ち込むなや」

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theme : サッカー日本代表
genre : スポーツ

2008-11-20

批判できない素晴らしさ

2010年ワールドカップ南アフリカ 大会・アジア最終予選 カタール代表-日本代表

15年前のドーハの悲劇と関連づけられていたものの、選手たちからは「知らない」「よく覚えていない」
という声も多かったらしい。時代の流れを痛感する。もっとも、あの最終予選は場所こそドーハ
だったものの、予選自体にはカタール代表の姿などどこにもなかったので、因果関係はない。
また、カタールに勝っていない、というものの、昨年のアジアカップは得点の重要性と、試合運び
の大切さを学んだマイルストーン(一里塚)のひとつ。それ以前のレバノンのアジアカップでの
引き分けは、予選リーグ中に大きくメンバーを落とした消化試合として臨んだもので、そうでな
かったら日本最強チームが一蹴していただろう。

個人的には、ドイツワールドカップが終わった時からこのカタールは最も気になる存在だった。
大きな理由は、エメルソンの帰化の可能性があったから。Jリーグでの暴れっぷり、あの松田直樹
が「あいつは止められない」としていた事から、(仮にオシムが素晴らしいチームをつくっても、この
強烈なブラジル人に駆逐されるのではないか)という不安があった。
また監督のブルーノ・メツは、2002年の後に日本代表監督に就任して欲しかった存在。去年の夏頃、
本人にその希望があると言われたが「もうオシムがいるから、いらない」と軽口を叩いていた。もちろ
ん、それから半年後に起こる惨事など思いもせずに。
結局エメルソンは帰化できず、メツはまだ2か月あまりの指揮と、カタールはそれほど脅威のチーム
ではなく、日本が実力を出せば問題ない相手となった。

それでも、この日の日本代表は素晴らしかった。
アウェー、長期の移動にも関わらず溌剌とプレー。中村俊輔の怪我、遠藤の過密日程、松井の
試合勘を始めそれぞれが十分なコンディションでないはずなのに、質の高いプレーで懸命に
ファイトした。
得点後に緩む事なく無失点。相手に惑わされずに自分たちのサッカーを貫く。予選を通じての
課題も、きっちりと消化していた。批判材料は見当たらず、ここでぼやいたら単なる難癖に
なる。

目指すサッカーも、見えてきたのではないか。
FWで機動力のある選手をやや下げ、飛び出しを図っていく。実に日本人の敏捷性と運動量を
生かしたもの。シリア戦からは岡崎を外し中村俊輔。あの後、(俊輔を外し、憲剛と阿部。あるいは
長谷部が南アフリカ本大会の中盤となるのではないか)としたが、飛び出しにやや物足りなさ
はあるものの中村俊輔の変化と経験で本大会も四枚の一人に入るのか。この日、怪我にも関わ
らず最後まで使った様子を考えると、現時点では外せない存在のようだが。
今日も出場した松井、岡崎、佐藤寿人はもちろん、育成中の香川もいる。興梠たちもフィットする
だろうし、このサッカーに人材的な不足はない。

岡田監督の”理論”は進捗と成功を見せている。
選手個々の力で勝るアジア予選では、まったく危なげない、むしろ称賛できるチーム。力が上の
相手が揃うワールドカップ本体ではどうか。依然世界レベルでの経験不足、代表チームを日本人
監督育成の場に使うべきではない、といった思いはあるが、逆風のなか監督を引き受け、批判
にもめげず予選突破の結果まで出している人物に、感情的な好き嫌いで、批判はできない。

年が明けて、2月にはオーストラリアをホームに迎えての戦い。
コンフェデの出場権はない、協会のマッチメイク力を考えれば今後もまともな強化試合は組めそう
もない現状。6月の予選最終戦となるアウェーは消化試合になっている可能性が高い。そうなると、
次のオーストラリア戦が南アフリカ本大会前の数少ない”世界と真剣に戦える”機会となる。
以前、
「日本は予選の時から世界レベルの強化ができると、オーストラリアのAFC加盟を支持した。
だったら、二位狙いなどという風潮に流されることなく、オーストラリアを倒して一位となって通過
すべき」
と書いた。次は、単なる予選のひとつではなく、世界と戦えるかどうかを見極める重要な試合、
として見つめるべき。日本代表にも、世界での戦いを夢見る岡田監督にもこの組み合わせは
幸運な事。予選で経験を積ませようとオーストラリアのAFC加盟を支持した日本サッカー協会は、
久々のナイスアシストだ。

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サッカー日本代表 2009年カレンダー

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2008-11-19

感情揺れるフィクション

これは壮大なフィクションだろうか。
犬飼基昭・日本サッカー協会会長の最近の発言について。

・天皇杯でのベストメンバー問題

・ナビスコカップを23歳以下とするという提言

・Jリーグの秋春制移行問題

2008年7月の会長就任の頃から、川淵三郎名誉会長の傀儡や出来レースなどの声もあったが、
実際にしばらく見てから評価すべき、と思っていたのでしばらくは静観。さすがに(おかしい
のではないか)と思い始めた次第。

巨大組織の要職につける、あるいは企業での経歴から、優れた人材でないはずがない、
という思い。だからこれらの発言は”わかっているけど、別の意図があって”と解釈をして
いたのがこれまで。
某クラブチームのGMによると、チームが低迷、監督に激しい批判が向かい始めるとフロント
から別のスキャンダル、あるいは問題を発生、つまり自ら汚れ役をかってまでファンの目を
逸らしたそう。
カタールにいる日本代表にはいつもほど雑音はない感じがする。U-19のアジアでの敗退
という大問題も、批判はながく続いていない(これは若年層への配慮、というよりJFAの
失態隠し、とも取れるが)。

そもそも犬飼氏の実績とは何か。
当然浦和時代になるが、判然としない。独立採算制への移行や集金能力といったビジネス面、
実績を伴ったチーム力の強化。ただしこれらは優秀な側近、フロントが揃ってこそ、となる。
前体制からの踏襲、名誉会長という役職(人物)の存在、目立ったのはせいぜい他のスポーツ
から実質機能しない理事を連れて来たぐらい。現在、犬飼氏は人事面でどれほどの権限を
握っているのだろうか。

前任の川淵氏は古河電工時代、重役の地位に就く事を狙っていたそうだが、サッカーの世界
に戻って来て成功を収めた。犬飼氏は三菱重工→三菱自動車ときて浦和レッズで成功を収め、
サッカーの世界を終着駅としそう。アマチュア、引退すればサラリーマンとしての安定か
出世レースに身を置くことになる企業スポーツの時代の人たち。己の人生を成功と考えて
いるのか、そうではないという思いもあるのか。

Jリーグの鬼武健二チェアマンは
「JリーグのことはJリーグで決める」
必ずしも協会(会長)の意見に従わない意思を示すと、一方の犬飼会長は
「Jは協会傘下の一組織。頭が混乱しているとしか思えない」
と批判したそう。

上部組織と下部組織の争いは、世の常。鬼武氏もバックボーンは企業人。
これが出来レース、あるいは代表チームなどの雑音をかわすためのものでなければ、
ここにもドロドロした感情が渦巻く。

私は最近の感情が出ない、ハッキリとした意思を伝えない選手を、”デジタルサッカー”
と揶揄する。
それを思うと、会長や名誉会長、さらには協会組織やJリーグまで入り乱れての動き
の方が、人間ドラマとしてははるかに想像力をかき立てられる。

けれども、サッカーの本分はグラウンド内。
選手たちは生身の人間。
組織に翻弄されるクラブやサポーター、ファンも怒りと悲しみ、時には被害を被ってしまう。
現実を舞台としたフィクションはほどほどにしないと、選手もジャンルも、壊れてしまう。

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電通の正体―マスコミ最大のタブー

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2008-11-18

ガンバ大阪の快挙と期待

遅ればせながら、ガンバ大阪のACL制覇について。
まず素直に、日本勢が実力でアジアを制覇した事が嬉しい。また、それがガンバ大阪
だった事がいっそう喜びを高める。
ガンバはリーグ戦で今ひとつ、おまけにバレーまでいなくなった。浦和レッズの方は決勝
トーナメントからとはいえ、不安定。正直に言うと日本勢で優勝できるとしたら鹿島アントラーズ
だろうか、と考えていた。

喜びの訳はガンバ大阪の破壊力満点のサッカーでアジアを勝ち抜いた事。巧さ、
組織力、あるいは守備的ではないガンバのサッカーは、ここ数年のJリーグでは
魅力が高い。
アラウージョ、マグノ・アウベスの頃よりは若干、FW陣の迫力が失せたような印象もあるが、
この辺りはガンバの試合を毎回見ている訳ではないので、考え違いかもしれない。できれば
ガンバサポーターの方にご教授願いたい。
また関西に住んでいる頃は注目もしていたし相応に応援もしていたのだが、肝心なところで
いつもコケる。Jリーグ開幕の頃の弱かった印象と相まって、”バガンバ!”と失礼な罵倒も
したものだ。スミマセン(バガンバ=馬鹿+ガンバ)。

結局、決勝戦はアウェーでのアデレード・ユナイテッドとの二戦目しか見る事ができなかった。
早いうちに先制点を奪い、実質4点(5点)をリードした事で勝負あり。追加点で、完全に
息の根を止め、完勝。
頂きに辿り着く過程では苦戦もしたが、最後は見事にねじ伏せた。

これはガンバの問題ではないが、ここまで来たら嫌でもクラブワールドカップの事を思う。
ACLで負けても、開催国の出場枠からの横滑りでアデレードも既に出場権は得ている。
アジア制覇はできずとも、まあ御の字か、という思いは出るのではないか。
終盤にくつろいだ様子のアデレードサポーターを見ながら、そんな事を考えた。
来年は決勝戦が一発勝負、しかもクラブワールドカップもUAEで行われるということで、
代表戦も含めた国際試合でここ数年のうちに最もスリリングな大会になる予感もする。

さて、今年のクラブワールドカップ。
ガンバ大阪は遠藤が「楽しみたい」と言うようにマンチェスター・ユナイテッドとの戦いへ
期待が高まる。
消極的でも、ドン引きで臨んだ訳でもないが、1-0で封じられて何となく惜敗、といった
表現でACミランとの戦いが終わった昨年の浦和レッズ。
今年のガンバ大阪は、その魅力的なサッカーで真正面からぶつかっていき、それでも
欧州はびくともしないのか、あるいは慌てさせることができるのか。はっきりとした、
気持ちの良い戦いを見せて、閉塞感漂う日本サッカー界だけでなく暗い世の中に元気を
与えて欲しい。

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2008-11-17

シリア戦の正体 後編

前項からの続きです)

前々回に悪ノリで書いたシリア戦のエントリーに対して頂いたコメントで、
「選手が常に全力を出さないといけないのか」
「どこの国もそんな事はできない。時期や状況を考えろ」
といった内容も頂いた。
なるほど、その通りだ。
けれども、わかっていてなお選手に苦言を呈したのは、全力とはいかずとも、
八割ぐらいの力でもファイトしていたか、と言う事だ。

この日のメンバーは、ガンバ勢や海外組が合流、あるいは主力が戻ってくれば外れる、
それ以前に代表の当落選上にいる選手たちもいる。本番前に怪我でもしたら大変だ、も
わかるが、それでも十分なファイトだっただろうか。

さて、スポーツとしての話はこまで。
以下はプロスポーツ、あるいは興行という観点から。

■スポンサーを悪くは言えない


国内サッカーに加え各種国際試合がおこなわれ、過密日程が問題視される。
そんななか、キリンチャレンジカップ開催に疑問の声も多い(今回のような直近の試合に効果
がないような場合は尚更)。キリンというスポンサーへの不満も見かける。
選手の疲労、怪我といった悪影響を心配しつつも、私は公式スポンサーのキリンへは一ファン
として感謝の思いで一杯だ。お金という明確な支援をしてくれるスポンサーは有難い存在
に変わりない。


また日本代表のビジネスへの特化を、日本サッカー協会の収益と合わせて批判する向きもある。
私も先日サッカー協会が赤字を出したという際、一体どういった収支なのか、なぜここまで
売上にこだわるのか疑問に思ったものだが、A代表の収入でユース以下の年代の強化費を
捻出している、という事で、A代表の不振はそのまま日本サッカーの未来に暗い影を落とすのだと
知った。小野ら黄金世代は才能があったのはもちろんだが、子どもの頃から積極的に海外遠征
などに出されていたという点も見逃せない。

考えるべき立場にあるのはスポンサーではなく主催者の日本サッカー協会であって、
間に入る代理店となる。

A代表戦を売上げの柱とする以上、強化に直結しなくても今のような形で親善試合をおこなう事
は止むを得ない。それを変えるならばA代表という商品の転換、テレビメディア依存体質から
も脱却を図らねばならないだろうが、これまで築いてきた方式を変えるのは容易ではない。
何より消費する側がそれに慣れ親しんでいるだけに、臆病にもなる。

このブログの馬鹿は結局は金か、スポンサー様は絶対なのか、選手はモノではないぞとも
言われるだろう。
スポーツは汚れなきもの、人は皆平等という理想論はあるが、実社会とは資本主義という魔物
の掌にのる箱だというのも、また真実である。

■プロと興行論


コメントには、こういうのもあった。
「関西はめったに試合がないんだ。楽しみにして見に行って、何が悪い」
私も関西は勝手知ったる場所だし、地方についても認識している。東京に比べてイベントの
規模や回数にどれだけ差があるか、わかっているつもりだ。
だからこそ、数少ない生観戦の機会で「楽しかった」と笑顔で帰れるような試合であって欲しい、
と思う。

「プロの苦労を想像してみろ。選手や監督をリスペクトしろ」
というのもあった。
なるほど、サッカーやプロスポーツに愛着がある人にとっては、それもまた真だろう。
試合の後にネットで選手や監督のインタビューを読み、一般のブログまで見てくれるような人たちに
とっては、調整段階の試合のパフォーマンスを見知らぬ馬鹿が高飛車に批判すれば、「許せない!」
という気持ちにもなるだろう。

けれども、熱心なサッカーファンはJリーグのお気に入りのチームを応援、あるいは外国のリーグ
の方に関心が移っている場合も多く、代表が必ずしも最上位の存在ではない。
代表は今、数多くのイベントやスポーツのひとつでしかないサッカーを一般の浮遊層が
応援するためのチームであって、そうした人たちにとっては目の前で展開される試合が
面白いか面白くないか、それだけだ。

私の周囲には、好みを知ってくれていてお愛想でサッカーの話題をふってくれる人も多いが
「この前の、試合ダメだったね」「○○はシュートが下手だね」
といった具合で、それがどういう試合か、その選手の背負う人生など関係はない。
私が
「あの試合は親善試合で~」「○○は動き出しが評価されて、海外で苦労して~」
などと説明する前に、ハイお終い。もう話題は別のものに移っている。
興行の主催者にしてもサッカーの繁栄のために必要なのは新規客とリピーターの獲得であって、
そのためには大会の意味や背景など事細かに説明するよりも、まずは良い試合を見せられるか
どうかである。

この日のキリンチャレンジカップは、ある程度以上のサッカーファンから見ればカタール戦前の
準備、選手の状況も考えれば無理をしなくても良い、かもしれないが、決して安くはない料金
で行われる興行でゴールデンタイムに生中継。ましてやプロ選手たちの試合だ。
見に来た(見た)人たちが「面白かったね。また見たいね」とならなければ、十分とは言えない。
プロとは注目を集めてなんぼの存在であって、もっと言えばそれで稼げるから価値がある。
一定以上の知識があるファンだけを相手にするようなパフォーマンスをしていて、瀕死の状態に
なったジャンルは、いくつもある。

固い話が続いたので、最後に、少し前に実際に経験した話で締め括りたい。
関西の知人が、キリンカップのグッズを持っていた。
はてサッカーに興味があったのかと尋ねてみると、
「知り合いに誘われて行ったんです。でもあんなもの、もう二度と行きませんけどね」
と返された。
そういう事だ。

(関連記事/資料)

親善試合ビジネス、転換点 サッカー日本代表(『asahi.com』)

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2008-11-15

シリア戦の正体 前編

前回、キリンカップの日本代表-シリア戦を見終わった直後に不満に任せて書き綴ったところ、
内容が雑になってしまった事もありお叱りも頂戴した。
そこで、本来であれば省みる事もない親善試合なのだが、もう一度考えてみることにした。

■”仮想カタール”ではなかった


目前にはアウェーのカタール戦、ガンバ勢や海外組はいない。この時期に行われる親善試合
に、疑問の声も多かった。
当事者である岡田監督がそんな事をわからないはずがなく、この試合の意味は
”カタール戦に向けて”ではなく、”来るべき南アフリカ本大会へ向けて”ではなかったのか。

そう考えてみると、合点がいく。

「予選以降はコンセプト自体を少し変えることも視野に入れています」

アジア予選を勝ち抜くスタイルと、本番で世界に挑むスタイルは別物。近頃はそれを、言葉の
端々で感じられるようになっていた。
予選が終わりました、それではここから新しいスタイルをつくっていきます、では間に合わない
ことは明白で、だからこそ主力不在、目前のアウェーの戦いに何の準備にもならないこの試合
を、世界に向けてのテストの端緒として使ったのではないか。それが4-2-4という流動性が
ある戦い方であり、日本が世界と伍すためのスタイルであるという思いだろう。

もちろん、楢崎と中澤がいないディフエンスラインは目前の試合へ向けて固めておかねばなら
ない。
厳密に言うと中盤より前が、世界に挑むための新たなテストだったはずだ。良くも悪くも個人
頼みの今の攻撃を主力不在のなか整備することはできないし、日程も差し迫った時期に
新しい戦術など浸透できるはずがない。
守りさえつくっておけば、カタールには少なくとも負けることはない。シリア戦の攻撃は、
世界へ向けての戦い方に手ごたえがあるか、今の段階でどの程度できるか、そういった
見極めだったのだろう。

なお余談だが、私が以前お世話になった監督が「俺の本当の理想は4-2-4なんだけどな。
それには中盤に技術があって滅茶苦茶動ける選手が必要だ。だから、ここの選手たちじゃ
無理だ」と話してくれた事がある。
当然レベルも違うし、現代は全てのポジションに要求が高まり、選手もアスリート化している。
よってほぼ全員が、技術と運動量があるスーパーな選手である必要があるだろう。
古の4-2-4と比較するのも何だが、そう考えると南アフリカの本大会では中盤は中村俊輔
ではなく、この日の中村憲剛と阿部、あるいは長谷部などがイメージされているかもしれない。

■それでも”岡田はダメだ”という理由


こう考えると、岡田監督は決して無能ではない。
予選を戦いながらのチームづくりもスケジューリング化しているし、周囲の雑音に惑わされて
もいない。
ただそれでも、辞任を求め続けるのは、次の理由からだ。

第一に、経験不足。
フランス大会の頃よりも大きく前進しているものの、氏が理想のサッカーを目指した結果で
思い出すのがマリノスでの投げ出しであって、実際の成功体験がない。よしんばそれを構築
できたとして、世界と戦った経験が引率のような形で行ったワールドカップ数試合では、日常
が世界での戦いとイコールで、そこで激しくしのぎを削りあっている外国人監督の前では
大きく見劣りする。
次に、日本代表というチームを率いる重さを考えて。
もう熱心なサッカーファンにとって代表はそれ程重要なチームではないだろうが、一般の
人たちにとっては唯一サッカーと関わる存在と言っても良い。また本当の世界との勝負は
四年に一度しかなく、その意味でもひとりの日本人監督のチャレンジ、経験の場として
任されるべきではない。

岡田監督の指導で、理想のサッカーができるのかは、正直わからない。
ただわずかな時間しか共有できない日本代表の練習だけで、動きの中での判断力や
思考力、あるいは使える技術の向上を図るのは無理だ。運動量も、言わずもがな。
所属チーム、あるいは育成段階で日々高めていかねばならない。歴代の外国人監督は
それを多かれ少なかれ、クラブに、あるいは日本サッカー界全体に要求してきた。
岡田監督も解っているはずだが、明確に問題点の指摘、要求を突きつけない。
日本人の慎ましさ、調和の精神は美徳だが、軋轢がなければ、向上も望めない。

                                         (この項続きます)


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2008-11-13

まあ、せいぜい頑張って来てください

キリンチャレンジカップ2008 日本代表-シリア代表

不況とはいえ、こんな練習試合を観戦に行けるのは例の12,000円の給付金が決まったから
だろうか。
それとも神戸はお金持ちが多いから、この程度の出費は何でもないのだろうか。
流通経済大学が相手の方が実がある気もするが、それでは収益にならずに協会の懐が冷え込むのだろう。

今回は”主力が離脱、ピンチだ日本!”という煽り方に決まったようで、早速テレビCMもそんなコンセプトで流れ始めていた。
昨晩はガンバ大阪がアジアを制したが、がぶり四つに組んで攻め勝てる日本人選手の力の証明。
しかもJリーグには同程度のチームが他にもある、選手層も厚いとなれば日本の力は盤石。
アウェーのため絶対勝利とまでは言わないが、普通にやればカタ-ル相手に後れを取るはずが
ない。

シリアにしてみれば、この寒いグラウンドで何故こんな試合をしないといけないのか最後まで
わからなかったのでは? すでにワールドカップ予選で敗退しているこのチームは、今何を目標
に動いていて、どんな状態なのだろう。
一方的に”仮想カタール”と煽るが、それだったら”エメルソン・ドリームス”でも昔の縁でつくって
もらい、試合をしてもらった方が良かった。闘莉王がチンチンにされる様も見てみたかったし。

FWをたくさん並べて変化自在に飛び出し攻撃するイメージはわかるのだが、迫力がない。
とにかく、動きの質を論じる前の段階、量そのものが無くなってしまった。
岡田君はEURO観戦旅行に連れていってもらいいろいろ影響を受けて、さらに現場に帰って来て
欲が出てきたのはわかるが、選手としても監督としても経験がないバーチャル脳に過ぎない事は
明白。今一度、理想を具現化する手腕を持つ監督の招聘を望みます。

バーチャルと言えば、選手たちの感情のないプレーぶりにも気になるところ。新戦力の経験、
テストの場でしかなかった本日の試合だが、チ-ム内での競争意識がまったく感じられず。
ジーコの頃の(どうせ海外組がレギュラーだろ)とも違う、何と言うか・・・(これぐらいでいいん
じゃねえの?)感が満開。モチベーションの欠如なのだが、何が要因なのかは今のデジタル
な選手たちからは伺い知ることができない。
海外に行く気もないからか。W杯には出るだけでOKだからか。自分たちのサッカーに手ごたえ、
面白味がないからか。
本番前で無理をできない親善試合とはいえ、これだけ熱のない試合を見せられると「まあ、
せいぜい頑張って来てください」とこちらも言うしかない。

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