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2008-11-17

シリア戦の正体 後編

前項からの続きです)

前々回に悪ノリで書いたシリア戦のエントリーに対して頂いたコメントで、
「選手が常に全力を出さないといけないのか」
「どこの国もそんな事はできない。時期や状況を考えろ」
といった内容も頂いた。
なるほど、その通りだ。
けれども、わかっていてなお選手に苦言を呈したのは、全力とはいかずとも、
八割ぐらいの力でもファイトしていたか、と言う事だ。

この日のメンバーは、ガンバ勢や海外組が合流、あるいは主力が戻ってくれば外れる、
それ以前に代表の当落選上にいる選手たちもいる。本番前に怪我でもしたら大変だ、も
わかるが、それでも十分なファイトだっただろうか。

さて、スポーツとしての話はこまで。
以下はプロスポーツ、あるいは興行という観点から。

■スポンサーを悪くは言えない


国内サッカーに加え各種国際試合がおこなわれ、過密日程が問題視される。
そんななか、キリンチャレンジカップ開催に疑問の声も多い(今回のような直近の試合に効果
がないような場合は尚更)。キリンというスポンサーへの不満も見かける。
選手の疲労、怪我といった悪影響を心配しつつも、私は公式スポンサーのキリンへは一ファン
として感謝の思いで一杯だ。お金という明確な支援をしてくれるスポンサーは有難い存在
に変わりない。


また日本代表のビジネスへの特化を、日本サッカー協会の収益と合わせて批判する向きもある。
私も先日サッカー協会が赤字を出したという際、一体どういった収支なのか、なぜここまで
売上にこだわるのか疑問に思ったものだが、A代表の収入でユース以下の年代の強化費を
捻出している、という事で、A代表の不振はそのまま日本サッカーの未来に暗い影を落とすのだと
知った。小野ら黄金世代は才能があったのはもちろんだが、子どもの頃から積極的に海外遠征
などに出されていたという点も見逃せない。

考えるべき立場にあるのはスポンサーではなく主催者の日本サッカー協会であって、
間に入る代理店となる。

A代表戦を売上げの柱とする以上、強化に直結しなくても今のような形で親善試合をおこなう事
は止むを得ない。それを変えるならばA代表という商品の転換、テレビメディア依存体質から
も脱却を図らねばならないだろうが、これまで築いてきた方式を変えるのは容易ではない。
何より消費する側がそれに慣れ親しんでいるだけに、臆病にもなる。

このブログの馬鹿は結局は金か、スポンサー様は絶対なのか、選手はモノではないぞとも
言われるだろう。
スポーツは汚れなきもの、人は皆平等という理想論はあるが、実社会とは資本主義という魔物
の掌にのる箱だというのも、また真実である。

■プロと興行論


コメントには、こういうのもあった。
「関西はめったに試合がないんだ。楽しみにして見に行って、何が悪い」
私も関西は勝手知ったる場所だし、地方についても認識している。東京に比べてイベントの
規模や回数にどれだけ差があるか、わかっているつもりだ。
だからこそ、数少ない生観戦の機会で「楽しかった」と笑顔で帰れるような試合であって欲しい、
と思う。

「プロの苦労を想像してみろ。選手や監督をリスペクトしろ」
というのもあった。
なるほど、サッカーやプロスポーツに愛着がある人にとっては、それもまた真だろう。
試合の後にネットで選手や監督のインタビューを読み、一般のブログまで見てくれるような人たちに
とっては、調整段階の試合のパフォーマンスを見知らぬ馬鹿が高飛車に批判すれば、「許せない!」
という気持ちにもなるだろう。

けれども、熱心なサッカーファンはJリーグのお気に入りのチームを応援、あるいは外国のリーグ
の方に関心が移っている場合も多く、代表が必ずしも最上位の存在ではない。
代表は今、数多くのイベントやスポーツのひとつでしかないサッカーを一般の浮遊層が
応援するためのチームであって、そうした人たちにとっては目の前で展開される試合が
面白いか面白くないか、それだけだ。

私の周囲には、好みを知ってくれていてお愛想でサッカーの話題をふってくれる人も多いが
「この前の、試合ダメだったね」「○○はシュートが下手だね」
といった具合で、それがどういう試合か、その選手の背負う人生など関係はない。
私が
「あの試合は親善試合で~」「○○は動き出しが評価されて、海外で苦労して~」
などと説明する前に、ハイお終い。もう話題は別のものに移っている。
興行の主催者にしてもサッカーの繁栄のために必要なのは新規客とリピーターの獲得であって、
そのためには大会の意味や背景など事細かに説明するよりも、まずは良い試合を見せられるか
どうかである。

この日のキリンチャレンジカップは、ある程度以上のサッカーファンから見ればカタール戦前の
準備、選手の状況も考えれば無理をしなくても良い、かもしれないが、決して安くはない料金
で行われる興行でゴールデンタイムに生中継。ましてやプロ選手たちの試合だ。
見に来た(見た)人たちが「面白かったね。また見たいね」とならなければ、十分とは言えない。
プロとは注目を集めてなんぼの存在であって、もっと言えばそれで稼げるから価値がある。
一定以上の知識があるファンだけを相手にするようなパフォーマンスをしていて、瀕死の状態に
なったジャンルは、いくつもある。

固い話が続いたので、最後に、少し前に実際に経験した話で締め括りたい。
関西の知人が、キリンカップのグッズを持っていた。
はてサッカーに興味があったのかと尋ねてみると、
「知り合いに誘われて行ったんです。でもあんなもの、もう二度と行きませんけどね」
と返された。
そういう事だ。

(関連記事/資料)

親善試合ビジネス、転換点 サッカー日本代表(『asahi.com』)

日本サッカー協会収支計算書総括表(2007年度)

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genre : スポーツ

comment

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No title

ヴォリューム・ゾーンを動かせなければ興行としては失敗なワケで
常にそういう現実に直面してる方の苦労は計り知れないものがありますね。
しかし それでは近視眼的な見方に陥りがちなのも事実。
確かなヴィジョンを提示してくれないのだったら 
「スケジュール上 とりあえずやりました」程度のもので
それ以上でもそれ以下でもなく 誰かが言ってましたが
いっそ札幌とやった方が仮想カタールのシミュレーションになって有意義だったんじゃね?
つーことですかね。

コメントありがとうございます

おおつるジダンさん、コメントありがとうございます。

>いっそ札幌とやった方が

集客にも強化にも効果が無さそうなシリアで、国際Aマッチの称号も欲しい、っていう事ですかね。
いろんなものを欲しがって、結局すべてが中途半端になる、っていういつもの展開。
※国際Aマッチて、調べたらFIFAに上納金支払うんですね。国際サッカー政治(?)上でも、大事なのでしょうか。
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